資格の概要
手話技能検定は、手話の技能そのものを総合的に評価される検定試験です。
手話に関する資格としては「手話通訳士」や「全国手話検定」といったものがありますが、この「手話技能検定」は手話そのものを集中的に判定されるというところに大きな特長があります。
「手話通訳士」や「全国手話検定」では、試験を受ける人の対象となっているのは業務として手話通訳をしていくことを目指す人です。
つまり試験に合格をするためには、言語や聴覚に障害がある人から手話で聞き取って健常者やオーディエンスに伝えるということと、もう一つ健常者側の言葉を障害のある人に伝えるという双方向での通訳をしなくてはいけません。
手話技能検定の場合、音声を一切使用しない試験内容となっていることから、聴覚障害者でも受験することができます。
試験では1級~7級(準1級、準2級含む)の9段階となっており、レベルに合わせて受験をしていくことにより、細かく自分の手話の技能を測ることが可能です。
試験は全国主要都市である8ヶ所で開催されており、札幌・仙台・新潟・東京・名古屋・大阪・広島・福岡となっています。
ただしこれらの都市で受けられる試験の級は限定されており、部分的に開催されない日程もありますので、詳しくは直近の試験日程を公式サイトからチェックをしてみてください。
取得によって得られる知識
手話技能検定は9つの段階で級が設定されていることから、それぞれの試験内容が細かく異なっています。
最も易しい7級試験では、30分の試験で筆記試験と記述式での出題です。
6級以上は50分~100分まで幅広く時間設定がされており、ヒアリングを含まない筆記試験でのみ判定をされます。
7級~準2級までは誰でも受験が可能ですが、それ以上の級を受験するためには前の級に合格していることが条件です。
ただし筆記試験による判定方法であるということから、4級以上を受験するためには小学校4年生程度の日本語能力が必要になります。
活用方法
手話技能検定はあくまでも個人での手話技能を確認するための試験であることから、職業に活かすというよりも自分自身のコミュニケーション能力向上のために受ける資格というふうに考えられます。
もし手話を使った仕事をしていきたいと考えるのであれば、他に手話通訳士検定などを受験しておいた方が求人の時に有利になるでしょう。
手話通訳の仕事そのものは社会的ニーズが高いのですが、なかなか職業レベルにまで技能が達している人がいないというのが実情です。
そのため手話通訳士などの資格を生かして仕事をしようと、より高い技能で手話を扱うことができるようになるため手話技能検定を受けるということが勧められます。