精神保健福祉士とは?

資格の概要

精神保健福祉士は、病院や社会福祉施設を利用している精神障害者を対象に、身近な生活相談や退院・退所後の生活についてアドバイスをしていくための資格です。

近年では精神的なストレス過多によりうつ病などの精神障害を発症する人が増加しており、一旦職場から離れてしまうことにより、その後の生活が不安定になってしまうということもあります。

そこで精神保健福祉士では、専門的な知識をもとにそうした人たちを支援していくための活動を行います。

国家資格として扱われており、試験は毎年1回1月中に行われるものです。
受験資格もあり4年制大学で養成課程を修了するか、もしくは大学卒業後に専門の養成課程を修了するといったことがなければ受験ができません。

その他にも学歴や実務経験により受験ができるケースが細かく定められているので、福祉関連の学校を出た人や実務経験がある人は主催団体である公益財団法人社会福祉振興・試験センターに問い合わせをしてみてください。

取得によって得られる知識

精神保健福祉士は日本三大福祉士資格と言われる最も有名な国家資格です。

介護実務に関する専門的資格である「介護福祉士」、ソーシャルワーカーとして福祉についての相談を全般的に受け付けられる「社会福祉士」と比べ、「精神保健福祉士」は精神疾患に伴う福祉についての業務を取り扱います。

試験を受ける前には既に受験要件により指定科目の修了をしなくてはいけませんが、試験科目としても精神疾患についての概要や実際の福祉の必要性、法整備などについてが出題される形式です。

試験科目は全部で17科目があるので非常に試験範囲が広いのですが、先に社会福祉士の資格を取得している場合には申請により一部科目を免除されます。

合格をすることにより「精神科ソーシャルワーカー」として勤務をすることができるようになるので、介護や福祉などの施設全般に勤務をすることが可能です。

活用方法

精神保健福祉士の資格を取得することにより、精神保健相談員などとして仕事をしていくことが可能です。

精神的な疾患は、先天性の発達障害などの他、うつ病や認知症のように近年急増している症状があります。

そのため医療機関もしくは福祉事務所でそうした患者さんやその家族からの相談を受け、具体的にどういった治療をどんな手順で申請して援助を受けていくか、ということを一緒に考えていくことが仕事になるでしょう。

ただし精神保健福祉士としての資格は独占的排他業務をすることができるわけではありませんので、あくまでも技能資格としてそれらの仕事に就いていくことになります。

とはいえ資格知名度は高く、業界内での評価も非常に高いことから、求人の時には資格手当として条件をよくすることは可能です。

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