介護食士とは?

資格の概要

介護食士は、介護を必要としている人に対し栄養面に配慮をした食べやすい食事を提供していくための仕事です。

食事に関する資格としては他に「栄養士(管理栄養士)」と「調理師」があります。
いずれも食事の内容について詳しく学び、そこから提供する人に最も適したメニューを考えていく仕事ということで共通をしているものです。

ただし「栄養士」および「調理師」は食事全般について学ぶのに対し、「介護食士」は介護向けの食事をより深く学習するというところに違いがあります。

主催をしているのは公益社団法人全国料理職業訓練協会で、1~3級までの区分で受験をする内容を決めていく形です。

栄養士や調理師は国家資格ですが、介護食士は民間資格として運営されています。
要介護者向けの食事を専門的に学べる資格であるとして、ホームヘルパーさんなどの訪問介護を行う人から高い人気があります。

最も易しい3級試験は初めて調理関連の資格を目指す人にも適しており、仕事としてだけでなく家庭内で家族の介護をしなくてはいけない人からも多く受験されています。

取得によって得られる知識

資格試験は3級は特に受験資格はなく、全国にある協会が指定する施設で72時間の講習を受講することにより、修了試験を受けて取得ができます。

2級からは前の級に合格することが受験の条件となっており、段階的に難易度の高い専門的な内容を学んでいくことが可能です。

なお既に栄養士や調理師の資格を取得しており、かつ介護食調理の実務経験がある人であれば受験資格を満たしています。

詳しくは協会の公式サイトで受験のための条件が記載されているので、そちらを参照してみてください。

3級試験の内容は介護食士概論に始まり、医学的基礎知識や高齢者の心理といったものを学習していきます。

活用方法

介護食士の資格を取得することにより、介護の現場において調理を専門的に担当していくことができるようになります。

主な職場としては訪問介護を行うホームヘルパーの派遣業務や、介護食を内部で提供する入所施設です。

高齢者にとって食事は毎日の生活の中での大きな楽しみになるとともに、自立した生活を送ることができるための大きなポイントになります。

高齢になると歯や歯茎が弱くなってしまうとともに、物を噛む力や飲み込む力が弱くなってきて、通常の調理方法では食べたくても食べられないということが起こるものです。

自分で食べたいものが食べられなくなるということは大きな気持ちの落ち込みになってしまいます。

介護食士は栄養だけでなく、そうした高齢者にありがちな身体の機能の衰えに注目し、適切な調理をしていくということが大きな使命となります。

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