複雑多様化する介護制度に対応する資格
ケアマネージャーという仕事は、年々複雑多様化する介護制度をきちんと理解しその上で高齢者や障害者に必要なケアを提案していくものです。
現在運営されている介護事業では、予防給付を含めて約35種類もの制度がありますので、一般の人が自分や家族にどういったプランが適しているか簡単に理解することができません。
ケアマネージャーはそうしたこれから介護を受けることになる人たちに対し、現状の制度の中でどういったサービスを保険の範囲内で受けることができるかということを示していくことが仕事になります。
ケアマネージャーの求人は主にケアマネ施設と言われる専門職員が待機する事務所から出されていますので、ケアマネとしての勤務を希望する方ははそちらで探してみるとよいでしょう。
ケアマネとしての実務経験があることももちろんですが、最近では主任ケアマネであることなど経験が優遇される傾向が強くなっています。
本来ケアマネージャーとしての仕事はソーシャルワーカーである社会福祉士の資格を有していることが望ましいのですが、現状においてはその職員の大部分が看護師もしくは介護福祉士によって占められています。
ケアマネージャーとしての役割
ケアマネージャーという仕事は大きく分けて施設ケアマネージャーと在宅ケアマネージャーの二種類となっています。
施設ケアマネージャーは100人に1人の割合で各介護施設に必ず設置するものとなっており、施設に入居している人に対してどういったサービスがあるかを提案していきます。
もう一つの在宅ケアマネージャーは担当者一人が行うことができる利用者は上限39名までとなっています。
施設と在宅とでかなり人数が異なりますが、これは施設ケアマネージャーの場合仕事をするときには担当者一人で判断をするのではなく他の介護職員や相談員と協力をすることができるからです。
そういう意味で言うと、同じケアマネージャーでもより責任が重いのは在宅ケアマネージャーということになります。
在宅ケアマネージャーは在宅で介護を受けることを希望している人やその家族と面談し、入浴や食事など受けることができるサービスのどれを希望するかということをヒアリングしながらまとめていきます。
そこで提案をしたケアプランを元に介護保険の請求をしたり、利用施設の予約をしたりといったことをしていくので事前に地域の介護関連施設と連携をとっていく能力が求められます。
ケアマネになるためには、ある程度の勤務年数が必要なことから、どうしても自分が知っている知識を元にケアを作成するため、看護師や介護福祉士出身の人の場合自分の得意分野のサービスに偏った提案をしてしまいがちです。