作業療法士の求人状況

日常生活を送るためのリハビリを担当する仕事

作業療法士は理学療法士と並び、病気や怪我などによって日常生活を送ることが難しくなってしまった人に対してのリハビリテーションを行う仕事です。

勤務をするためには事前に実習を伴う学科を修了できる専門学校や大学・短大に通い、国家試験に合格しなければいけません。
資格を持つことで独占的に排他業務を行うことができるようになるので、介護や看護の分野で仕事をしていきたいと考えるなら取得を目指したい資格です。

ちなみに同じリハビリテーションでも理学療法士が担当するのは歩行や体の曲げ伸ばしといったような基本的な体の動作となっており、作業療法士はそれよりももっと細かい日常生活に必要になる動作を扱います。

具体的にはボタンをはめたりお箸を持ったりといったようなことで、健康な時には当たり前にできていたことができなくなってしまったという人に対して粘り強く指導をしていきます。

理学療法士と作業療法士は同じようにリハビリを担当する仕事と思われていますが、実際の仕事でのニーズは作業療法士の方が圧倒的に高くなっています。

というのも歩行などの日常的な動作が困難になってしまう人よりも、軽度な日常動作だけができなくなってしまう人の方が多いためで認知症などによって症状が出た人も作業療法士によってリハビリが行われます。

作業療法士としての求人は主に病院やリハビリ専門施設から出されます。
ですが専門の作業療法士としての枠は既に社会的には飽和状態となっており、これから資格を取得して職を探すということで言えばなかなか厳しい状況にあるといえます。

これは理学療法士と同様のことで、資格取得者に対して求人が少ないということは今後も続いていくと予想されます。
そのためこれから資格取得をしようと考えているなら作業療法士の資格のみで簡単に就職できるという希望は持たない方がよいでしょう。

ただ理学療法士と作業療法士ということで比較をすればより求人数が高いのは作業療法士の方になりますので、どちらにするか迷っているなら絶対作業療法士がおすすめです。

作業療法士の仕事は本来的には病気や怪我によって体に障害を受けた人のためのものなのですが、現在では患者の大半は高齢者となっています。
ですのでこれから新たに作業療法士としての仕事を開拓するなら介護関連の仕事と結びつけていくことが勧められます。

作業療法士の他に言語聴覚士といった高齢者によくある症状の回復を目指せる資格は介護施設からの求人が多くなっているので合わせて取得するのがよい方法といえます。
介護職員として勤務をする場合も作業療法士資格は強みになりますので求人探しの参考にしてみてください。