介護報酬に関するレセプト作成の仕事
介護事務とは、介護サービスを行う施設内での経理を担当し介護報酬請求業務(レセプト作成)をするための仕事です。
よく似た仕事に診療報酬を請求するための仕事をする医療事務というものがありますが、この2つの制度は基本的に全く異なるものなので、医療事務ができるから介護事務もできるかというとそういうわけではありません。
むしろ介護事務の職務範囲となる介護報酬はここ近年短期間で大きな変更がされることもよくあるので、そうした現状に素早く対処していく能力が求められるという点では介護事務の方が仕事の難易度は高いといえます。
介護事務の仕事は介護事業所ならば必ず必要になるものなのですが、求人数自体は決して多いものではありません。
介護事務のための資格は民間資格としていくつかありますが、それらの資格がなければ就職をすることができるということはなく無資格で仕事を覚えていくことは十分に可能です。
ただし無資格の状態で介護事務として就職をした場合、仕事を一人で行うことができるレベルにまで達するにはだいたい半年程度はかかるとされているので事前に資格を取得しておくことはその間の勉強期間を抜いた即戦力となることができる証明になります。
介護事務だけで募集する例は希少
介護事務の求人が出されるのは当然介護保険の適用対象となるサービスを提供する事業所です。
介護報酬の適用範囲は年々拡大傾向にありますので、入所型施設である特別養護老人ホームや有料老人ホームなどといったものの他、デイケアサービスや訪問看護を行うための施設も含まれます。
こうした介護関連施設は数多く存在し、今後も数が増えていくことが予想されていますが介護事務職の求人が急増するということはあまり期待できません。
というのも介護事務に関する作業はそれだけで業務が完結するほど難しいものではなく、ほとんどの事業所では総務や事務といった作業を兼任させているからです。
つまり介護事務として就職をするというよりは、介護関連施設で事務系職種で採用される場合の方が多いということです。
介護事務の民間資格はそうした仕事をする場合に就職で有利になる要素というくらいでとらえておいた方がよいといえます。
ただ介護事務という仕事は一般的な会社での経理や総務と比較して特殊な処理が必要になるということで待遇がよく設定されていることもよくあるので、同じ経理・総務の業務をするにしてもより給与の高い仕事を求めるならこの介護事務はおすすめです。
介護事務として就職する人の中には介護福祉士のような実際の介護を行う資格を取得している人も多いようです。
将来的に自分で介護関連の事務所を開きたいという場合にはこうした事務系のスキルと実務のスキルの両方を備えておいた方がよいかもしれません。